リコージャパン株式会社はDXエコシステム構想のもと、株式会社エフアンドエムと共同で「ビジネスアドバイザリーサービス for RICOH」を開発、提供を開始しました。このサービスは、中堅・中小企業のバックオフィス業務や経営課題に対し、税務・労務・法務などのアドバイザーが継続的に支援するもので、エフアンドエムの「F&M Club」をベースにリコージャパン向けに拡張したものです。
リコージャパンは、アプリケーションベンダーと一体となってお客様の業務フロー改革を実現するDXエコシステムを推進。エフアンドエムの専門性とリコーの顧客基盤を組み合わせ、経営・財務・労務・人材などの課題を包括的に解決します。
本記事では、エフアンドエムの上枝取締役と、リコージャパンの染谷室長による対談をお届けします。
染谷:「リコージャパンは、お客様から業務効率化や経営課題について多くのご相談をいただいていましたが、特に経営課題に対しては十分にお応えできない状況が続いていました。そのような最中に、エフアンドエムさんの『F&M Club』を知りました。アドバイザーによるお客様へのバックオフィス コンサルティングサービスは、私たちがまさに求めていたサービスです」
上枝:「協業の相談があるまで、まさかリコージャパンさんがコンサルティングサービス領域に興味を持っているとは思っていなかったので、正直とても意外でした」
染谷:「お話を伺って、まさにこれだ!という感じでした。エフアンドエムさんの専門的なアドバイスとリコージャパンの具体的な解決策を組み合わせることで双方の強みを活かし、弱みを補完できる関係が描けました」
上枝:「『F&M Club』は中堅・中小企業を中心に現在約14,000社様にご利用いただいています(2025年3月末現在)。これまでは、全国223の金融機関と連携し、紹介をいただいてきました。今後は金融機関以外の新たなパートナーを開拓したいと考えており、協業のお話が出た瞬間から、従来のビジネスモデルから大きく拡大できる機会だと感じました」
染谷:「リコージャパンが目指すのは、お客様の経営課題から解決策を提案し、実際のツールやサービスまでを一貫してご提供することです。エフアンドエムさんと一緒になれば、このような一貫した体制が組めると確信しました」
上枝:「リコージャパンさんは、全国に広がる営業ネットワークと豊富な顧客接点を持たれており、私たちのサービスを多くの中堅・中小企業にお届けできる理想的なパートナーです。会社全体でも大きな期待感があり、一切の制限なく協業方法を考えようと即座に決断しました」
株式会社エフアンドエム
取締役 上枝 康弘 様
染谷:「サービスは始まったばかりですが、反応は大変好評です。セールスは、全国各地で補助金・助成金申請支援、人材採用、就業規則の見直し、デジタル化推進など多岐にわたる相談を受けていましたが、これまではご支援しきれないこともありました。しかし、ビジネスアドバイザリーサービスでは月額4万円というリーズナブルな価格で、応えられることも多く、現場からは好意的な反応が上がっています。特に地方のお客様からは、首都圏と同じレベルの専門的なサポートを受けられることを、大変ご評価いただいています」
上枝:「私たちは財務、経営などのプロ集団であり、このサービスを3年間ご利用いただければ、会社を強くする自信があります。漠然と会社を良くしたい経営者の思いを具体化し、対策をスケジュールに落とし込んで実行するからです。今回このプロセスにリコージャパンさんが加わることで、企業経営者との関係性がさらに深まり、アドバイザリーサービスの内容もさらに充実して経営改善が加速すると感じています」
染谷:「今後はリコーの研究開発技術やスタートアップ企業のサービスなども連携させていきたいと考えています。たとえば、AIが営業のロープレ相手になる『AIトレーニング』という技術があります。この技術を活用した新研修メニューに取り組んでおり、トライアルも始まっています。最新テクノロジーの活用は、新たな付加価値をお客様に提供できる可能性があります」
上枝:「これまで自社だけでは生み出せなかった新たな価値をお客様に提供できるようになります。リコージャパンさんが多くの企業との取引で培った経験やノウハウは、ソリューション発見やサービス強化の点でも大変心強いです。特に全国規模の顧客接点を活用することで、地域に根ざした中堅・中小企業の実情をより深く理解できるので、地域特性に合わせたカスタマイズサービスも提供できそうです」
リコージャパン株式会社
デジタルサービス企画本部 アプリケーションサービス事業センター バックオフィス戦略室 室長 染谷 芳朗
染谷:「この反響を見ると、今後はお引き合いが拡大していきそうです。お客様が増える中で期待を超える対応を継続するため、お互いに体制を強化し、満足度を維持していく議論が必要です。特に、全国各地のお客様に対して均一な品質のサービスを提供するために、人材育成とナレッジの共有が重要になりますね」
上枝:「リコージャパンさんと同じスピードで進めるには努力が必要ですが、事業のスピードを落とさないように全力で取り組む所存です。これまでエフアンドエムは金融機関向けの営業活動が中心でしたが、幅広い接点活動で取り組める人材を育成していきたいです。今回の協業ではスピード感に驚かされましたが、このパートナーシップを通じて、私たちも組織運営や意思決定のあり方を学んでいます」
染谷:「企画から販売、サポートまでを一緒に取り組める対等な関係での協業により、お客様の経営課題から具体的なソリューションまでの広い範囲で業務改善をご提供できます。これがこの取り組みの最大のポイントです。リコージャパンは、お客様やパートナー企業様に元気になっていただくことを最も重視しています。エフアンドエムさんをはじめとした、さまざまな専門性を持つ『パートナー』と共に、これまで私たちだけではできなかったことを実現していきたいです」
上枝:「これからリコージャパンさんとご一緒される可能性のある企業様へお伝えしたいのは、何よりも『価値あるサービスの創出』が重要だということです。世の中の多くの困り事を解決できるサービスであることこそが、協業の理由になると思います。お客様の課題は時代と共に変化しますから、その変化をいち早く理解し、対応した新しいサービスを改善し続けることが重要です。リコージャパンさんとの連携を通じて、新たな価値提供ができればと期待しています」
株式会社エフアンドエム様は企業のバックオフィスを支援する各種サービスを展開しています。「F&M Club」は中小企業向けのサブスク型経営課題解決サービスで、同社サービスをベースに『ビジネスアドバイザリーサービス for RICOH』が誕生しました。