チームメンバー同士で自由にアイデアを出し合い、新たな発想を生み出すブレインストーミングは、「ブレスト」とも呼ばれ、ビジネスシーンでも活用されています。これからブレインストーミングを行いたい方は、効率的なやり方やルールが知りたい、役立つツールがあれば使ってみたいと考えているかもしれません。
今回は、ブレインストーミングの概要とメリット、4原則、ステップなどと共に、便利なツールをご紹介します。
はじめに、ブレインストーミングの概要とメリットについて確認していきましょう。
ブレインストーミング(Brainstorming)とは、米国で生まれたアイデアを発想する手法の一つです。日本語ではブレストやBS法、集団発想法などと呼ばれています。
問題の解決策や新しいアイデアを発見するための集団発想法として知られており、短時間でより多くの新しいアイデアを集め、革新的なアイデアを発見することを目的とします。
一般的に、10人以下のグループにおいて複数人が意見を次々と出し合い、ホワイトボードや紙にアイデアを書き出していきます。
ブレインストーミングは、従来のミーティングや会議、ディスカッションと比べて、次のメリットがあります。
ブレインストーミングの基本は、批判や反論なく、自由に思いついたアイデアを出すことです。会議やディスカッションでは反対意見や間違った意見を正す発言などがありますが、ブレインストーミングではそのように意見をぶつけ合うことは行いません。そのため、自由にどんどんアイデアを発言できます。
複数人が集まり、アイデアを出し合うことで、自分一人では思いつかない発想や問題点に気づくことができます。「そんな発想もあったのか」「そんな問題があったとは、見過ごしていた」といったように新たな気づきにつながることも多くあります。
ブレインストーミングの間は、アイデアを出し合うことに専念できるため、短時間で複数のアイデアを集められます。より多くのアイデアを用意できれば、企画や施策の立案、課題解決などに役立ちます。
ブレインストーミングには、次の4つの原則があるといわれています。
アイデアそのものの質よりも、アイデアの量を集めることに集中するのがブレインストーミングの鉄則です。その場では質が低い印象のあるアイデアも、全体を通して見たり、視点を変えたりすれば貴重な意見であることもあります。質が高いかどうかをその場で判断せず、できるだけ多くのアイデアを出し尽くしましょう。
ブレインストーミングを行うときには、あくまでもアイデアを出すことに集中します。出たアイデアに対して、批判や非難、評価は行いません。もしそれらを行おうとするメンバーがいれば、制する必要があるでしょう。
アイデアは楽しく自由に出すことがポイントです。メンバー内で気を遣って思ったことを自由に発言できない空気がある場合は改善する必要があります。
ブレインストーミングでアイデアが集まった後は、そのアイデアをまとめて統合します。ブレインストーミングの目的は複数人のアイデアを集めて、これまでにない新しいアイデアを生み出すことにあります。
ブレインストーミングのやり方をステップにて解説します。
はじめに、アイデアを出すためのテーマや解決策を出すべき問題を定義します。その上で、何のためにブレインストーミングを行うのかの目的を明確にします。
例えば、「商品の売れ行きが低迷しており、それを打破するためのアイデアを出す」など、具体的に設定しましょう。
司会進行役となるファシリテーターを決定します。ファシリテーターはブレインストーミングをスムーズに進行し、より多くのアイデアをすべての参加者からまんべんなく集める必要があります。自由に発言しやすい雰囲気作りを担うのもファシリテーターの役目です。
参加者は誰にするのかを決めます。すでにチームが決定している場合を除き、人数は10名以下、5名以上がちょうど良いといわれています。あまりに人数が多すぎると発言できない人が出てくる恐れがあり、5名未満だとアイデアが限られてくる恐れがあります。
また、社内から広く選定できる場合は、できるだけ年齢や性別、部署、職務、経験などをバラバラにするようにするとより多様なアイデアを得ることができるでしょう。
制限時間を設けて開始します。このとき、ファシリテーターはホワイトボードなどに出たアイデアを書いていき、参加メンバー全員が目視しながらアイデア出しをしてもらうと円滑に進みます。
制限時間が来たら、いったんアイデアをまとめます。この後の流れは目的や方針に応じて変わってきます。例えば、集まったアイデアから良いものを決めるための投票を行ったり、優れたアイデアに関して議論を行い、良いものを決めたり、統合したりします。
ブレインストーミングを実施した後に、アイデアや思い付きの情報を整理してグループ化することで、効率的にまとめる手法である「KJ法」を合わせて実施することが多くあります。ぜひ知っておきましょう。
KJ法は、人類学者の川喜田二郎さんが発案したことから、そのイニシャルをとって「KJ法」と名づけられています。付箋やカードにアイデアを記入して、それをグループに分けて分類し、それぞれの関係性を図解したり、文章にしたりして、新たなアイデアや理論を作り出す手法です。
ブレインストーミングをやりっぱなしにせず、KJ法などを用いて出たアイデアを活かすための整理や分類をしっかりと行うことがポイントです。
ブレインストーミングを実施する際には、ホワイトボードなど、参加メンバーが目視しながら進められるよう、板書できるものがあるとスムーズに進むでしょう。
近年は、従来のホワイトボードよりも便利なツールも出てきています。特におすすめなのが、リコーのインタラクティブホワイトボード(電子黒板)です。
リコーの「インタラクティブホワイトボード(電子黒板)」は、ディスプレイとホワイトボードが一体化した製品です。パソコンなどの端末と接続することで、資料や画像、映像をディスプレイに表示できると共に、画面に直接書き込みができるのが特徴です。
ディスプレイのみと比べて、手書きによる書き込みができるため、打ち合わせやブレインストーミングなどに便利に活用できます。また従来のホワイトボードと比べ、デジタル上で資料が投影でき、また描いた内容は保存もできるため、利便性も高いのが特徴です。
インタラクティブホワイトボード(電子黒板)に手書きした内容は、そのままデータとして保存できます。ブレインストーミングで出されたアイデアを損なうことなく、後から手入力の必要もないため、手間と時間の削減につながります。結果、コスト削減にもつながるでしょう。
Web会議システムと接続して画面共有すれば、遠隔地のメンバーとも同じ画面を見ながらブレインストーミングを行うことができます。
ブレインストーミングの際に、紙や付箋などを利用していた場合や、出たアイデアを紙に出力していた場合などは、インタラクティブホワイトボード(電子黒板)を利用することでペーパーレス化が進みます。
インタラクティブホワイトボード(電子黒板)を導入することにより、以上のような多くのメリットや効果を享受できます。
インタラクティブホワイトボード(電子黒板)は、この他にもディスプレイ、ホワイトボード、Web会議を活用した遠隔地とのコラボレーションツールとしてなど、お客様のお悩みを解決する様々な活用方法があります。ぜひお気軽にお問い合わせください。