オフィスのホワイトボードなどに掲示され、各従業員の予定の共有に役立つ行動予定表は、ハイブリッドワークが進む昨今、利便性が低下しています。この課題を受け、行動予定表や各人のスケジュールをデジタル化して共有する動きが進んでいます。
今回は、アナログの行動予定表の課題とデジタル化するメリット、スケジュールを情報共有するツールの選び方とおすすめツールをご紹介します。行動予定表が不便で使いづらいとお考えの方や、それに変わる仕組みを必要とされている方は、ぜひお役立てください。
近年、企業において行動予定表のデジタル化の動きがあります。
行動予定表とは、一般的に、オフィスの壁に掲げる罫線入りのホワイトボードにおいて、その部署などに所属する従業員名と、その日一日の行動予定を記載する欄があり、一覧できるようになっているものです。各従業員が他の従業員の行動予定を把握する際や、電話を受ける担当者が、不在の従業員宛ての電話を取り次ぐときなどに確認します。行動予定表に各自が予定を記入し、部署内やチーム内で共有することで、業務や電話対応が効率化します。
行動予定表は、近年、ホワイトボードなどのアナログ形式の運用において課題が生じており、アナログツールからデジタルツールへ移行する流れがあります。具体的なデジタルツールについては後ほどご紹介しますが、例えば電子ホワイトボードやスケジュール共有アプリなどがその代表です。
従来のホワイトボードなどのアナログによる行動予定表は次のような課題がありました。
リモートワークが定着するなど働き方に変革が起きる中、行動予定表がオフィスに掲示されていると、オフィスに行かなければメンバーの予定が確認できず、仕事に支障が出てしまうことがあります。その場合、電話などで確認することもできますが、オフィスに人がいない場合もあるため、確実ではありません。
従来は、外出先でホワイトボードの内容に変更が生じたときには、社内にいる人に電話して確認や書き換えを依頼する必要がありました。その行為自体も手間ですが、オフィスにいる人が少ない場合は書き換えも困難であり、結果的に、常に最新の状況に更新できず、正確なスケジュール共有がむずかしいのが実情です。
また顧客や取引先などから、不在の従業員宛てに電話があった際にも、ホワイトボードの予定が最新の情報に更新されていなければ、正確な情報を伝えることができず、対応に支障が生じてしまうこともあります。
これらの課題を解決するために、デジタル化が推進されています。行動予定表をデジタル化することで、オフィスに行かずとも、PCやスマートフォンなどで遠隔から確認できるようになります。さらに予定がリアルタイムで更新・維持できるようになることで、より正確なスケジュール共有が実現します。
行動予定表のデジタル化には、次のようなメリットとデメリットがあります。
先述の通り、行動予定表のデジタル化により、部署やチーム内の行動予定やスケジュールが遠隔地同士でも実現し、情報共有やスケジュール管理が円滑になります。社内の連携はもちろんのこと、電話顧客・取引先対応スピードアップや業務品質の向上にもつながるでしょう。
デジタル化すれば、行動予定表の書き換えや確認のためにわざわざオフィスに出向いたり、電話確認したりしなくてもよくなるため、リモートワークを伴う新しい働き方を促進できます。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されている中、その第一段階として社内のあらゆる箇所でアナログからのデジタル化の取り組みも進んでいます。行動予定表のデジタル化もDXの一歩となるでしょう。また単にデジタル化されるだけでなく、行動予定以外のスケジュールや情報の共有が可能になったり、顧客や取引先への応対が効率化したりとさまざまな効果も期待できます。
デジタル化に伴い、人的コストやツールや環境作りなどのコストなどがかかることはデメリットと捉えられることもあるでしょう。その場合は、コストパフォーマンスを考えることが大切です。
従来のホワイトボード形式などの行動予定表に慣れ親しんだ従業員から、デジタル化に伴い、抵抗の声が上がることがあります。この課題に対しては、デジタル化によって、煩雑に感じさせないよう、操作が簡単で使いやすいツールを選ぶ、事前にトレーニングの場を設ける、マニュアルを作る、アナログ手法よりも多くのメリットのあるツールを選ぶなどの対策をとることが肝心です。
行動予定表をはじめ、スケジュールを情報共有するのに役立つデジタルツールの選び方とおすすめツールをご紹介します。
パッと見てスケジュールがわかりやすいのはもちろんのこと、行動予定は頻繁に変更するものであるため、誰もが簡単に利用できるものを選ぶのがポイントです。
ツールによっては、勤怠管理システムやグループウェアなどの社内ツールやシステムと共有できるものもあります。コストパフォーマンスを高めるためにも、連携性を加味して選定しましょう。
行動予定表のデジタル化には、リコーのインタラクティブホワイトボード(電子黒板)がおすすめです。
インタラクティブホワイトボード(電子黒板)とは、大型のタッチディスプレイにOSが搭載されたデバイスで、従来のホワイトボードとしての使い方はもちろん、Web会議開催やアプリケーションのインストールが可能なモデルもあります。
PC画面をそのまま投映しディスプレイとして活用することはもちろん、行動予定表などのアプリケーションをインストールしたり、ブラウザ経由でアプリケーションを表示し利用することもできます。
また通常のディスプレイと異なり、画面に指やタッチペンで書き込みできるので、従来のようなホワイトボードで運用していたような感覚で行動予定表のデジタル化が可能です。アナログに慣れ親しんでいた従業員にとっても使い勝手が良いでしょう。
書き込んだ内容は通信により画面共有できるため、オフィスにわざわざ出向いてディスプレイを確認する必要はありません。
インタラクティブホワイトボードは、行動予定表としてだけでなく、会議中のホワイトボードの代わりに使い、板書した内容をそのまま共有するなど議事録作成の手間も削減できます。その他にも、Web会議システムと連携した遠隔会議など、さまざまな使い方ができるため、コストパフォーマンスよくDXも推進できるのもポイントです。
行動予定表のデジタル化は、情報共有の円滑化や新しい働き方の推進などさまざまな効果が期待できます。デジタル化に当たっては、コストパフォーマンスを考えた選定をおすすめします。
今回ご紹介したリコーのインタラクティブホワイトボード(電子黒板)はすでに多くのオフィスに導入が進んでいます。行動予定表などのデジタル化と共に、情報共有、会議の円滑化をご検討されている方は、ぜひご活用ください。