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よくある社内のコミュニケーション課題とは?原因と改善する方法を徹底解説

現代のビジネス環境で、リモートワークなど多様化する働き方によって多くの企業の課題となっているのがコミュニケーションに関する課題です。例えば、チーム内での情報の共有不足や部門間の連携不足、部下へのフィードバックの欠如など、これらの課題は業務効率や生産性に大きな影響を与えます。本コラムでは、社内コミュニケーション課題の原因とその影響、そして具体的な改善方法について詳しく解説していきます。

よくある社内のコミュニケーションの課題とは何かご存知でしょうか。

よくある社内コミュニケーション課題と原因

はじめに、よくある社内コミュニケーション課題の原因について解説していきます。

課題の具体例

1.情報の共有不足

情報の共有不足は、チームやプロジェクトの進行に大きな影響を与えます。情報の断片化や非効率な伝達手段が原因で、重要な情報が伝わらないことが多いです。その結果、プロジェクトの進捗が遅れ、重大な損失につながることもあります。

2.部門間の連携不足

部門間の連携が不足することも考えられます。マーケティング部門と営業部門など異なる部門が協力して取り組む必要があるプロジェクトでは、責任の所在が分からなくなることや、タスクの進行状況が把握できなくなります。

3.フィードバックの欠如

フィードバックが不足すると、従業員は自分の業務の進捗や改善点を把握できず、成長の機会を逃してしまいます。定期的なフィードバックがないと、モチベーションの低下や業務の質の低下が起こりやすくなります。

課題が発生する原因

1.組織の縦割り構造

組織が縦割り構造の場合は各部門が独立して動くため、情報の共有や連携が困難になり、部門間のコミュニケーションが不足し、全体の効率が低下します。

2.コミュニケーションを取る頻度が少ない

会社の慣習によっては従業員同士や部門間、経営陣などとのコミュニケーション機会が少ないことがあります。また、リモートワークの普及により、従業員同士の直接的なコミュニケーションがさらに減少しました。オンラインツールを活用しても、対面でのやり取りに比べて情報の伝達が難しく、誤解やコミュニケーションの断絶が生じることがあります。

3.多様な働き方

ワークライフバランスを重視する多様な働き方が広がる中で、フレックス勤務やパートタイム勤務など、従業員が異なる勤務時間で働くことが増えたことも原因です。全員が一堂に会する機会が減少し、情報共有やフィードバックが難しくなります。

職種・役職別にみる社内コミュニケーションの課題と原因

続いては、一般的な企業においてさらに社内コミュニケーションの課題を深掘りするために、職種や役職別の社内コミュニケーションの課題と原因を見ていきましょう。

課題の具体例

新入社員
  • 上司への報告のタイミングや距離感がわからない
  • チーム内での情報共有の仕方がわからない
  • 自由に意見を言いにくい
中堅社員
  • 周囲のハブの役割がうまくこなせていない
  • 後輩やチームメンバーにうまく関われていない
管理職
  • 後輩育成を前提としたコミュニケーションができていない
  • リーダーの役割をこなせていない
技術職
  • 関係者やチーム内の情報共有が円滑でない
  • 認識の齟齬が多い

課題が発生する原因

新入社員
  • 初めての職場環境における緊張、不安
  • コミュニケーションの未熟さ
  • 社内コミュニケーションルールがない・浸透していない
中堅社員
  • リーダーとしての経験・スキル不足
  • 研修がない・効果が出ていない
管理職
  • コーチングスキルが身についていない
  • リーダーとしての力量不足
  • 研修がない・効果が出ていない
技術職
  • 知識格差による情報伝達の難しさ
  • 相手のレベルや意図を理解したコミュニケーションができていない
職種・役職 主な問題 主な原因
経営層
(役員・部長)
・現場の実情が把握しづらい
・意思決定の背景が現場に伝わりにくい
・トップダウン型の情報伝達が中心
・現場との距離が遠い
・対話の機会が少ない
技術職
(エンジニア・研究職)
・他部門との言語・目的の違いによる摩擦
・成果や進捗の共有が不十分
・専門用語が多く、非技術職との意思疎通が困難
・個人作業が多く、交流が少ない
・成果が見えづらく、評価されにくい
営業職 ・社内連携が遅く、顧客対応に支障が出る
・情報共有が属人化しやすい
・外出が多く、社内との接点が少ない
・CRM(Customer Relationship Management)や報告ツールの活用が不十分
・成果主義が強く、チーム内の協力が希薄
バックオフィス
(人事・経理・総務)
・他部署からの理解・協力が得にくい
・業務の重要性が伝わりづらい
・業務が裏方であるため、可視化されにくい
・他部署との接点が少ない
・業務内容が専門的で、他部署に説明しづらい

これらの課題に対しては、原因に対して一つ一つ対策をとることで、解決につなげることができるでしょう。

社内コミュニケーション不足による影響

次に、社内コミュニケーション不足による影響について詳しく解説していきます。

業績への影響

1.意思決定の遅延やプロジェクトの遅延

まず、意思決定の遅延やプロジェクトの遅延が挙げられます。情報が適切に共有されない場合、意思決定に必要な情報が欠落し、結果として意思決定が遅れることがあります。この遅延はプロジェクトの進行にも影響を与え、納期の遅れや品質の低下を招くことがあります。

2.ミスの増加

コミュニケーション不足では、情報が正確に伝わらないことも多く、誤解や誤った判断が生じやすくなります。例えば、プロジェクトの要件が正確に伝わらなかった場合、期待される成果物が得られず、再度の修正作業が必要になることがあります。このようなミスの増加は、時間とコストの浪費を引き起こし、業績にも影響を与えます。

社員のモチベーションへの影響

1.ストレスの増加

社内コミュニケーションが不足していると、社員のストレスが増加するケースも増えます。情報が適切に共有されない環境では、社員は自分の役割や業務の進捗状況に不安を感じることが多くなります。これが長期的に続くと、ストレスが蓄積し、社員の心身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

2.生産性・創造性の低下

次に、コミュニケーション不足は生産性や創造性の低下にもつながります。情報がスムーズに流れない環境では、社員同士の協力依頼やアイデアの共有が難しくなったり、新しい提案をしづらくなったりします。結果として業務の効率や創造性も低下する可能性があります。

3.チームワークの低下

チームワークの低下も大きな問題です。コミュニケーションが不足していると、チーム内での連携が取りづらくなり、信頼関係が築きにくくなります。これにより、チーム全体のパフォーマンスが低下することが考えられます。

4.離職率の上昇

最後に、社内コミュニケーションの不足は離職率にも関係してきます。社員が自分の意見や考えを適切に伝えられない環境では、頼る仲間がいないことや働きがいを感じにくくなることが原因となり、他の職場を探す動機が高まります。高い離職率は採用コストの増加やノウハウの流出といった問題を引き起こし、企業にとっても対策が必要になります。

社内コミュニケーションを改善する方法

最後に、社内コミュニケーションを改善する方法について解説します。

コミュニケーションが活性化するオフィス環境にする

社内コミュニケーション課題を解決するためには、まずオフィス環境を見直すことが重要です。フリーアドレスやABW(Activity Based Working)の導入は、社員が自由に働く場所を選べる環境を提供し、自然なコミュニケーションを促進します。これにより、異なる部門やチームのメンバーが交流しやすくなり、新しいアイデアや情報が共有されやすくなります。

また、オフィス内にマグネットスペースを設置するのもよいでしょう。マグネットスペースとは、人が磁石のように寄って集まる場所のことで、給湯室や複合機、デッドスペースなどを工夫することが近年、注目されています。

例えば、給湯室をキッチンとして社内の中央スペースへ出し、その周辺に複合機など人が立ち寄るきっかけを集約させることで、社員が気軽に集まって話し合える場を提供し、コミュニケーションの活性化を図ることができます。

コミュニケーションツールの導入

現代のビジネス環境では、デジタルツールの活用が欠かせません。チャットツールやプロジェクト管理ツールの導入は、社内コミュニケーション課題を解決するための有効な手段です。チャットツールを利用することで、リアルタイムでの情報共有が可能になり、迅速な意思決定が行えるようになります。また、プロジェクト管理ツールを活用することで、タスクの進捗状況を可視化し、チーム全体での情報共有がスムーズに行えるようになります。これにより、コミュニケーションの効率化が図れ、業務の生産性も向上します。

定期的なミーティングの実施

定期的なミーティングは、社内コミュニケーション課題を解決するための基本的な手段です。例えば、部門間ミーティングを定期的に開催することで、異なる部門間の情報共有が促進され、全社的な視点での問題解決が可能になります。
また、弊社リコージャパンでは、1on1*1によるミーティングを実施しており、上司と部下の間でのコミュニケーションが深まり、個々の社員の悩みや課題を早期に把握することができています。

*1

1on1:メンバー主体による社員間のコミュニケーション方法のひとつ。

フィードバック文化の醸成

フィードバック文化を醸成することも、社内コミュニケーション課題を解決するための重要な要素です。例えば、定期的な評価面談を実施することで、社員のパフォーマンスを客観的に評価し、今後の成長につながる具体的なアドバイスを提供することができます。これにより、社員一人ひとりが自分の役割を理解し、組織全体でのコミュニケーションが円滑になるでしょう。
また、弊社リコージャパンでは、360度フィードバック*2を導入することで、社員同士が互いにフィードバックを行い、個々の成長を促進することができています。

*2

360度フィードバック:上司や部下・同僚や仕事上で関連する他部署の人など各方面の人が被評価者を評価する手法のひとつ。

社内コミュニケーション改善の効果を測定する方法

社内コミュニケーション改善の施策を実施した後は、必ず効果測定を行いましょう。もし思うような効果が現れない場合は、原因を探り、改善施策を実施してまた効果を測定するなど、PDCAサイクルを回すことをおすすめします。

社内コミュニケーション改善を測るためのKPI

まずは次のようなKPIを設定し、最終ゴールまでの中間目標として数値を高めていきましょう。

  • 従業員エンゲージメント率
  • 従業員満足度
  • 社内SNSやイントラネットの訪問数やログイン数
  • イベント参加率
  • 離職率

社内コミュニケーション改善のための効果測定方法

上記のKPIの数値を集める方法をご紹介します。

  • アンケート調査
  • 個別インタビュー
  • イベント参加者からのフィードバック
  • 人事データ収集

従業員に対するアンケート調査を基本として、直接インタビューやフィードバックを受け、定量的・定性的なデータを集めましょう。その上で結果を分析し、数値化して追っていきます。

成功事例から学ぶ!社内コミュニケーション活性化の秘訣

社内コミュニケーション活性化のヒントとして、成功事例を探ってみましょう。

ウォーキングミーティングの開催

ある企業は、社長や若手と話したい従業員を募り、ウォーキングをしながら会議するイベントを開催しました。歩きながらの会議は脳を活性化するという説もあり、ビジネス界ではトレンドになっていますが、実際に実施してみて、のびのびとしたコミュニケーションにつながりました。

この事例からは、ただ単に会議として集まるだけでなく、場所ややり方を変えてみることで、いつもとは異なる刺激により社内コミュニケーション活性化につながることがわかります。

オフィスリニューアル

ある企業は、オフィス移転の際に社内コミュニケーション活性化をコンセプトにオフィスリニューアルを実施しました。執務エリアにおけるチームでの業務が効率化する設計やエントランスにおけるコミュニケーションを促進する工夫などを通じて、社内において気軽なコミュニケーションを生む風土が醸成されました。

この事例からは、働く環境を目的に合わせて適応させることもポイントであることがわかります。

まとめ

本コラムでは、社内のコミュニケーション課題について解説いたしました。「社内のコミュニケーションが問題ないか確認したいが難しい」、もしくは「近年の働き方に対応したコミュニケーションの活性化に取り組みたい」と検討されている方は、一度、オフィス構築の専門家に相談することもおすすめします。

リコージャパンでは多様化する経営環境に合わせ、デジタルサービスとワークプレイスを組み合わせた「RICOH Smart Huddle」のコンセプトのもと、働き方のリニューアルをサポートし、お客様のご支援をいたします。
”新しい働き方”をお客様と一緒に考えながら、オフィス移転やリニューアルを、計画から理想の働き方が実行されるまで、プロジェクトマネジメントの業務も含めワンストップでご支援いたします。
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